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にわかで支えられる世界
 「私の方が好き」論争は止まらない。何かに熱狂的なファンは、にわかなファンを基本的に否定している。テレビに出ていたらチャンネルを合わす、関連する商品を購入したことがある程度だけではファンとは認めない。「ライブに一回いったことがある」というレベルだと「は?」という形相だ。
 私の知り合いの某アイドルの熱狂的ファンは、ライブツアーがあるときは会社の有給を使って全国を飛び回っている。北は北海道から、南は沖縄までスチュワーデスのように消息が常に不明だ。その人が着ているファッションはファストファッションが中心で、お昼のコーヒー代も節約して、代わりに給湯室でインスタントコーヒーを作っている。その分ツアーから帰ってくるときには、山のようにツアーグッズを抱えて帰ってくる。
 このレベルに到達して初めてファンと言えると、アイドルの熱狂的ファンのマイフレンドは言う。その人の存在が、そのアイドルのためにあるといっても過言ではない。この「私の方が好き」というくだらない、小さな争いは趣味を問わず、老若男女の間で発生している。

 自分の方が好きということによって、何かを得るわけではない。何かのメリットがあるのかもわからないけれど、私たちは吠えている。こんなこと書いている私だってそうだ。ポールスミスについては誰よりも好きな自信がある。
 スーツ、シャツ、パンツ、タオル、靴、ハンカチなどなどあらゆる商品を持っているし、年に二回ポールスミスさんに会ったりもしているほどだ。コレクションも欠かさずチェックしている。気づいたときには、「俺の方が好き」という馬鹿な言葉が口からこぼれ落ちている。
 
 「私の方が好き」論争の中でよく使われるセリフが一つある。昔から好きだったというセリフ。私は有名になる前から知っていた。映画化決定の帯がつけられる前から知っていた。私は周りと違って、時代を先取りしていたと伝えたい。その辺に虫のように湧いてはすぐにいなくなる「にわか」とは違いますよ、ということを言いたい(私も作家に関しては割と先取りしている自負があるので言いたい)。
 そしてこの「昔から好きだった」というセリフを使う愚か者の中でも大きく二つのグループに分かれる。自分が好きな人なり、何なりが有名・人気になってほしいグループとその逆。前者は多くの人にその魅力を知ってほしい。また共感してほしいという気持ちがそうさせるのだろう。では後者はどうしてだろうか?
 
 マイナーな分野を好きな俺、ニッチなものを好きな俺。そんな俺が好きだから。王道が好きではなく、少しずれたところが好きという自分に惚れている人は多いのではないだろうか(ちなみに私は自分のことが好きで何が悪いと思っている)。
 映画でいえば、最近だとややメジャーになってきているけれど、園子温監督が好きな人とか(俺だ)。ライターさんだと(そもそも特定のライターを覚えている人自体少ない)雨宮まみさん。ニッチであるため趣味があう人は少ないけれど、その代り深く語り合える人がいる。それがいい。

 近い存在でいて欲しいから。これは少し共感ができる。私は本を読むことがべらぼうに好きで、作家さんのツイッターも欠かさずにチェックしている。まだそんなに有名ではない作家の場合リプライも返してくれる。しかしフォロワーが多くなってくると(すなわち世間的に認知され始めると)なかなか全員に返してくれなくなる。少し寂しくなると同時に、自分の好きな作家さんが売れて嬉しいと思う。
 お笑い芸人の有吉さんのようにフォロワーが200万人を超えると、天文学的な数のリプライがくるだろう。有吉さんの場合「死ね」と送ればリプライを返してくれる。あなたの名誉と引き換えに。
 
 今まで路上ライブで身近な存在だった人で、顔も認知してくれていた人が武道館レベルになってくると一瞬にして、雲の上の存在になってしまう。先日渋谷でいい感じの歌声が聞こえてきて観に行くと「おつかれーず」という三人組が路上ライブをしていた。フジテレビの「奇跡体験!アンビリーバボー」のエンディングテーマを歌っているグループらしい。まだまだ無名だけれど固定のファンがついているようだった。個人的にもかなり好きになって、一瞬にして引き込まれてしまった。
 今「おつかれーず」を熱狂的に応援している人は身近な存在でいてほしいと思っているのかもしれない。ただやっぱりファンとしては有名になることをプッシュしてほしい。当事者は絶対により成功したいと思っているはずだ。
 路上ライブを中心に、たまに小さな箱で演奏するだけで人生を終わらせたくないと思っているに違いない。世間的に認知されることによって、にわかが増えることによってアーティストは成長していく。それと同時に金銭的にも継続できる。
 
 同じものを好きという気持ちを大切にしたらいいと私は思う。多少の差はあれど、仲良くしたらお互い幸せになれる。同じものを好きっていうだけで、深い仲になれる。ただ好きな人が、恋人にしたい人が被った場合はどうしたものか。答えは見つからない。


おつかれーずの公式サイトはこちら!!
 
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201308090054
2013年7月に読んだ本
2013年に読んだ本:72冊
7月に読んだ本:10冊


 平日はやっぱり仕事で忙しかったため、あんまり読めなかったけれど、土日に割と読めました。特に3連休では4冊となかなかのハイペース。まあ今後も無理せずマイペースに読んでいきます。

「書いて生きていく プロ文章論」上阪徹
 ミシマ社から刊行されたフリーライターの上阪徹さんによる、文章を書くものへの参考書となる一冊です。いわゆるライターだけではなくて、メールや社内報など、文章を仕事で使わない人って今いませんよね。多くの人にとって役に立つと同時に、ライターとしての専門的なノウハウが詰まっています。

「恋の聖地」原田マハ、紫門ふみ、大沼紀子、三浦しをん、千早茜、窪美澄、滝羽麻子
 全国各地にある「恋人の聖地」を舞台に、七人の作家たちが恋愛をテーマとした物語を紡ぎだす。それぞれの場所で、それぞれの恋が発生しています。

「野心のすすめ」林真理子
 6月、7月とこの本関連でたくさんメディアに露出しました。若者の将来の夢が公務員という時代に、野心について語る林さんは多くの人にどのように映ったのでしょうか?

「アイドル万華鏡」辛酸なめこ
 皮肉たっぷりの文章でアイドルたちを切って、切って、切りまくる辛酸なめこのコラム集。直接イベントに参加してアイドルたちの実態を調査する辺りが、レベルが他のコラムニストと違う所以です。

「天職」秋元康、鈴木おさむ
 今やっている仕事が天職じゃない。仕事がつまらない。どうしたら自分に合う仕事が見つかるのか。そもそも天職って何なのか。業界で有名になった二人の天才による天職に関するトークをまとめたもの。新書ですが、かなり読みやすくなっています。

「世界地図の下書き」朝井リョウ
 第148回直木賞賞作家の朝井リョウさんによる受賞後第一作。児童養護施設を舞台にした長編であり、そのページ数は300を超える。最後の数ページに意味を持たせるために、丁寧に登場人物が描かれています。

「タモリ論」樋口毅宏
 タモリについて論じた本って少ないですよね。それってタモリが面白くないからではありません。何が面白いのかよくわからないけれど、何だか笑ってしまうからかもしれません。個人的にはタモリさんが高校の先輩なので、このような本が増えてくれると嬉しいです。

「テレビコメンテーター」中野雅至
 テレビコメンテーターってどういう人がなるの?ただ文句、不満を言っているだけで、何も建設的なコメントを言っていないじゃない。そんなテレビコメンテーターの世界を、自身もコメンテーターとして活躍している中野雅至が論じます。

「教室内カースト」鈴木翔
 上下関係は体育会だけではなく、全ての組織に存在します。学校でもそれははっきりとしています。上のグループ、真ん中のグループ、下のグループ。それぞれで学校における暮らし方が異なり、社会の縮図を見ているかのよう。現実がこの本には書かれています。

「女子をこじらせて」雨宮まみ
 窪美澄さんtwitterをきっかけに雨宮まみさんを知りました。AVライターを経て、フリーライターとなった雨宮まみさんが自身の半生を振替り、女子をこじらせっぷりをいかんなく発揮します。同じ福岡出身だけに共感することが多々あります。

 この他にいとうせいこさんの「想像ラジオ」を読みましたが、途中で断念しました。芥川賞にも候補作として並んでいましたが、個人的にはよくわかりませんでした。よくわからなかった時には、最後まで無理に読まずに時間をおいてみて読むといいかもしれません。そのまま腐る可能性もありますが。


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201308040222
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